中小企業診断士2次試験において「80分で全ての設問を解く!」というのは、初学者ではかなり困難に感じるかもしれません。
私も「本試験で80分で全ての設問を解く」というのは、「神業じゃない限り、無理だろう」と考えていた時期がありました。
しかし、試行錯誤を繰り返し、なんとか80分で事例を攻略する事ができ、本試験合格を掴む事ができました。
そんな私の試行錯誤で得られたノウハウを「中小企業診断士2次試験「80分で解くための時短メソッド」とは?」という記事にまとめました。
中小企業診断士2次試験「80分で解くための時短メソッド」とは?
タイムマネジメントをしっかり行う。
2次試験のタイムマネジメントは、「80分のお作法」と呼ばれ、書籍や合格者のブログなどで紹介されています。
書籍などで紹介されている一般的な「80分のお作法」がこちら。
①設問を読む。
②与件文を読む。
③設問と与件文を対応づける。
④解答の骨子を作成する。
⑤解答用紙に解答を描く。
と、解答用紙にすべての回答を記載し終わるまでのプロセスを明確にする事は当然として、具体的な時間の目安も知っておかなければいけません。
例えば、こんな感じですね。
①設問を読む。 10分
②与件文を読む。10分
③設問と与件文を対応づける。 10分
④解答の骨子を作成する。 30分
⑤解答用紙に解答を描く。 20分
もちろん、出題される事例により、「与件文がいつもよりめちゃくちゃ長い!」とか、「設問が3つだけ?」と、タイムマネジメント通りにいかない事も多くありますが、自分なりの目安を知っておくと、不測の事態にも対応しやすくなります。
設問を先に確認し、与件文の内容をしっかり類推する。
タイムマネジメントの中で、「80分のお作法」について触れましたが、与件文よりも先に設問を確認するのが、王道のプロセスになっています。
設問を1番最初に確認するのは、与件文を類推するためです。設問を読みながら「与件文の中には、こんなことが書かれているのでは?」と類推することが、時短のために重要です。
「この設問は、強みを問われているみたいだな。」「この設問は経営課題っぽい。」と、設問を確認しながら与件文の内容を類推することにより、「与件文を読んでみたけど、何が書いてあるのかさっぱりわからなかった・・・。」という状態を防ぐことができます。
設問ごとに色分けする。
設問と与件文を紐づけする時に、設問ごとに色分けするのも効果的です。
与件を読んでいる時に「この文章は絶対、設問1で使うな!」と確信を持てる文章もあります。それらを設問と同じ色で塗り分けると、後から見直す時に一目瞭然です。さらに、何も塗っていない文章が浮き彫りにされ、モレがなくなります。
しかし、注意しておかないといけないのは、色を多くしすぎてしまうと、逆に色分けに時間がかかってしまったり、塗りすぎて訳が分からなくなったりしてしまう点です。
ちなみに私は「色分け」を極め、本試験で5色以上の色分けを行いました。
色分けは向き不向きがあり、逆に時間効率が悪くなってしまう受験生も多くいます。逆に色分けはしないで、シャーペン1本の使い方にこだわった合格者の話を聞いた事もあり、色分けにはメリット・デメリットがあります。自分にあった色分けの方法を考えてみてくださいね。
順番を変えてみる。
王道のプロセスを紹介させていただきましたが、それを疑ってみるのも重要だと思います。
実際、私は本試験で「①設問を読む。」のあとに「②与件文を読む。」と「③設問と与件文を対応づける。」を同時に行っていました。また、慣れてくると「④解答の骨子を作成する。」が不要になる時もありました。
設問を確認しないで、いきなり「②与件文を読む。」⇒「①設問を読む。」の順番で挑む事もありましたし。学習の進捗度合いによって、順番は変わっていく気がします。
王道のプロセスに固執しすぎず、いろんな順番を試してみるのが効果的です。
100文字書くのに何分かかる?
解答用紙に書く時間が分かれば、試験中の焦りは減ります。
具体的には「100文字書くのに何分かかる?」という時間を事前に知っておくことがオススメです。一般的には「100文字に3~5分」程度の時間を要する方が多いと思います。
私の場合だと、100文字でだいたい5分程度。事例にもよりますが、解答の文字数の合計は500~800字程度です。
これを参考に、試験中に解答用紙への逆算時間を考え「この事例は600字だから30分くらいあれば解答用紙にかけるな」とか、「この事例は700字だから35分は残しておかないと・・・」と試験時間のペース配分を考えていました。
これを行う事により、「与件と設問の紐付け」や、「解答骨子の作成」など、考えるプロセスにかける時間を長くできます。馬鹿にしないで、ストップウォッチで事前にしっかり計測しておくことをオススメします。
2次試験は「トレーニング」
普段、読書習慣がない方は、読書習慣がある方と比較して、読解力が低かったり、読むスピードが遅かったりします。
私も読書習慣は一切なく、他の受験生との差に悩んでいました。ですが「慣れたら絶対早くなる!」と自分を鼓舞しながら、毎日1事例に触れる努力を行い、他の受験生よりも早く読む努力を続けました。
はっきり言います。2次試験はトレーニングです。読む力、設問から類推する力、考える力など、様々な力は、努力によって向上します。トレーニングを続けていけば、必ず中小企業診断士試験は合格できる試験だと感じています。
まとめ
「2次試験って、本当に80分以内に全問解答できるの?」と学習を開始した頃は、私もずっとその疑問を持ち続けていました。
しかし、常日頃から「時短するにはどうしたら良い?」と考えることそのものが、コンサルタントの醍醐味だったりします。
今回の記事を参考にしながら、自分なりに時短する方法について考えてみてくださいね。
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